2022年5月6日金曜日

タガの緩んだ日本財政、ムダ使い「負の連鎖」

 この2年余、想定外の”コロナ禍”に翻弄された世界、そして日本。その日本で何でもコロナ対策と言えば、泣く子も黙るかのように予算が大盤振る舞いされている。1つは予備費、もう1つは補正予算。

 例えばこれまで政府の「予備費」は5千億円が通例とされてきたが、最近は10兆円にも膨れ、使途を質すと9割以上が特定できない使い方と報じられる。借金まみれの日本財政にあって、こうしたことが許されるのか、一般国民には理解されまい。
 こうした動きが出てきている根源は借金をフリーハンドで認めてしまった法措置にあるのでは。足りなければ赤字債(特例公債)で賄えばいいとの風土蔓延。10年前まで赤字債発行は毎年国会が法律で決めていたが、民主党野田政権の最後に野党自民との談合で「数年間は法律改正なしで内閣が借金を決められる」と。当時の議論は「自民だろうが民主だろうが政権に関係なくカネは足りず赤字債を出さなければやれないのだから」という理由。
 当初の3年間が今や5年間に。行政サイドが自由に決められ国会はノータッチに近い状態になった。これと年数次に行われるようになった補正予算。当初予算を避け補正で潜らせる、役人の悪しき知恵を放置しているに等しい予算編成。こうした動きと予備費の放漫な使い方は連動しているのではないか。
 これじゃ何のために国民に代わり行政監視役を委ねている国会なのか分からなくなる。そもそも予備だと称し巨額の予備費を認める国会の感覚はとうてい国民の感覚からは理解できまい。タガの緩む立法と行政の馴れ合い政治、1強多弱政治の実態がこれだ。コロナ後に不安を感じながら生活する国民、中小零細の事業主に、こんなムダ使いの「負の連鎖」など許されまい。これを質すのが野党ではないか。与党志向を強める”名ばかり野党”が余計政治をダメにしている。来る参院選はこれを改める国民にとって唯一の機会ではないか。
 二大政党制が崩壊して10年経つ日本。政治の危機が国民生活の危機を招来している。
#予備費 #補正予算 #赤字債
https://www.sasakinobuo.com/
 
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